この度、長崎路面電車の会の副島啓介氏から米国・ケネバンクポート市の電車博物館にて動態保存されている元長崎電気軌道の134号の現地での写真をご提供いただきましたので公開させていただきます。
撮影は昭和55年(1980年)と今から24年前のものですが未公開写真が多く、
特に簡素な造りの車内をカラー写真で拝見できるのは非常に貴重です。
長崎の単車のカラー写真は当サイトでも現在これのみ所有しています。

 

この電車の詳細紹介は、今後製作予定の「歴代全形式データベース」に譲りますが
そのルーツは長崎にも120形、130形として存在した大阪市電の11形と言われて
います。これを昭和初期に福博電車(現在の西鉄)が更新したものです、
この車体をその原型と言える長崎電軌の130形初代134号の台車に乗せたもので
久留米の有明車輌(西鉄久留米工場)に留置されていたことから「有明形」と
呼ばれていた。昭和28年に、新造車体に更新予定だった4両をこの車体に
乗せ替えたが長崎での活躍は僅か6年で終止符を打ち、そのうち134号のみ
が昭和35年、はるばる海を渡りアメリカの電車博物館入りした。

博物館入りして既に44年目になる現在でも、元気に館内の走行しているそうで
その健在ぶりが1999.7.6付けの長崎新聞に紹介されています。


ことし88歳 長崎電鉄134号 米国で第二の人生 
メイン州の電車博物館唯一の日本車
〜まだまだ「現役」、孫からのエアメールに見慣れた車輌の雄姿が〜
6月下旬、米国・ワシントンDCの大学院に留学中の孫から届いたエアメールに見慣れた緑とクリーム色の車体の古い電車が写っていた。
運転席の上部には車両番号と「新大工町」の行き先表示。
 この絵はがきは孫が米国東北部、メイン州ケネバンクポート市の電車博物館で買ったもの。同博物館には世界中の250両以上の路面電車が約130ヘクタールという敷地の中で動態保存(動かしながら保存する)されている。だが、数多い収蔵車両の中で日本車は134号だけ。

現在の134号は11年製の西日本鉄道(西鉄)福岡市内線33号と、12年製で39年から長崎へ導入された初代の134号を組み合わせた車両。2両とも最初は大阪市電としてデビューした。

活躍の場を福岡へ移し、福岡市内線33号となった車両は53年に廃車が決定。車庫で解体を待っていた。当時、老朽車両の多かった長崎電鉄が購入。初代の134号の車体改修に活用された。
33号からは動力系(モーター)と車体を、初代の134号からは台車部分を取り、車体も旧型に比べて屋根に丸みを持たせたモダンな形状に改造。53年秋から2代目の134号として"再デビュー"した。
僅か6年後、長崎でも "リストラ"の対象となった134号に朗報が届いたのは58年。米国の博物館が「日本の古い路面電車を探している」という話が舞い込み、134号に白羽の矢が立った。動力系と台車が米国製だったことが博物館側の目に留まったそうで、廃車の運命から一転、外国で第二の"人生"を送ることになった。
134号は手続きなどに手間取り、予定より1年遅れて60年4月25日、貨物船で長崎港を出発。同年6月米国に到着した。
入れ替わるように、長崎電鉄は59年4月、西鉄から168号車(11年製)を導入。同車は日本最古の"現役"として、今も長崎の街を走り続けている。

 絵はがきを送った剛さんは現地の旅行ガイドブックで、電車博物館を知った。「長崎から海を渡った電車が、アメリカやヨーロッパの電車に交じり、頑張っているのを見て感激した」と話す。
134号は今月5日(現地時間)、同博物館の開館60周年のイベントで敷地内に敷設された約6キロの軌道を走る。今年88歳の電車はまだまだ現役として観光客らを楽しませてくれるだろう。


(参考:1999.7.6付長崎新聞)


ワシントンだよりというサイト内に「ことし88歳 長崎電鉄134号」という紹介記事があります

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