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※イラスト図面化 長崎電気軌道(株)1987-2005 承認済

この形式の8両が
長崎の創業車両

1形(1〜10号)


profile

車種

木造単車

両数

10両

自重

7.5t

定員

45人

全長

8.456mm

全幅

2.216mm

全高

3.300mm

コントローラー

GE-B18

台車形式

Brill21-E

車輪径

787mm

モーター形式

当初:GE-52

モーター出力

17.5kw×2台

(1号以外)GE-5

歯車比

67:14(1号以外)

後年(1号のみ)WH-506 後年(1号のみ)90:14
製造メーカー 高尾造船鉄工所

ブレーキ

手動・電気制動

在籍期間

大正4年(創業時)〜昭和28年

製造年

大正4年(創業時)

通算38年間


解説

文中の※1〜は下記参考文献からの引用を示しています。

誕生
開業車両は※4当初、広島電鉄などで使用されていた中古の広幅車両を譲り受けて使用する計画だったが、※5.車体幅が長崎の車体限界より広すぎる(10インチ = 25.4 cmオーバーしていた)ため「広幅車両使用申請書」を大正3年10月6日に提出したが、大正4年6月30日不許可となり、急きょ新造に変更。
台車・モーター・制御器の8両分を阪急電鉄から、2両分を丹羽電気用品製作所から購入し、車体を神戸の高尾造船鉄工所に注文した。大正4年11月の開業を前に10月に8両(1〜8号)、更に開業の翌月の12月に残り2両(9〜10号)が新造された。
特徴
小豆色に金箔の唐草模様をあしらった颯爽ないれだちで、車体は関西タイプで、運転台前面に窓があるのは当時としては画期的だった。※2.※3.大阪北浜線を走っていた電車と同タイプのものを高尾造船鉄工所に発注した。
当時は運転席が客室床面より1段下がっている構造が一般的だったが、1形は※4運転席と客室床面がフラットな郊外鉄道車両のような形態を持ち、ステップが高いのが特徴だった。
※7.運転席と客室を仕切る客室ドアは両開き式で※4座席が客室内一杯に設置されているのも長崎ではこの形式が唯一だった。
※1.
4号のみは昭和初期に運転台床面を客室床面より1段低く改造されていた※7.(実測約19cm)、※5.また1号のみ昭和初期にWHのモーターに交換されていた。
その後
受難の連続で、新造から僅か6年目の大正10年5月23日に起きた、茂里町車庫火災で3・5・6・8〜10号の6両を焼失。昭和19年10月10日の大橋車庫火災で7号を、昭和20年8月9日の原子爆弾投下により2号を焼失。 部品を再生して車体を新造。戦災復旧車として蘇り、再び2号の番号(2代目)で昭和37年まで活躍した。
戦後生き残った2両のうち4号は昭和28年1月の事故で大破しそのまま廃車、台車や機器は新造車体に振り替えられた。
奇しくも最後まで無傷で残った1号※2昭和28年台車や機器を別の車体(有明形)に譲り、残った車体は昭和29年に運搬車に改造され再起。昭和47年10月の解体まで生き続けた。
偶然にも長崎で最初に走った電車が長崎で最後まで残った木造単車となったが、元1号だけに解体されてしまったのが悔やまれる。
※1
台車には同一形式ながら2種類あり、1号は戦後、クッションがいい台車に履き替えていて、モーターも異なっていた.
塗装の変遷
※5.デビュー時は小豆色に金箔の唐草模様をあしらった華麗なスタイル。※3.緑一色が最も長く採用され(※8.昭和6年頃以降)。廃車時もこの色であった。
集電装置の変遷
※7.当初、2本1組で車体中央に設置されてものを終点で折り返す度にヒモを引っ張って回転させていたが、折り返しの不便を解消するため、大正10年(1921年)頃から前後各2本2組設置に改められた。
また、戦前は片側2本ポールだったが、戦後の※3.昭和24年4月に1本ポール化された。
※2.
最後まで残った1号は昭和28年10月にビュゲールに取り替えて間もなく有明形に台車を譲った。


参考文献
※1.THE TIGHT COUPLAR47号(京都鉄道趣味同好会 昭和27年10月19日発行 「長崎の電車」 田栗優一氏)
※2.鉄道ピクトリアル41号 昭和29年12月号(私鉄車両めぐり18 昭和29年10月発売 長崎電軌 田栗優一氏)
※3.長崎電気軌道株式会社 40年誌(昭和29年10月20日発行)
※4.鉄道ピクトリアル275号 昭和48年2月号(私鉄車両めぐり95 昭和48年1月発売 長崎電気軌道 田栗優一氏)
※5.長崎電気軌道株式会社 五十年史(昭和42年4月1日発行)
※6.長崎電気軌道株式会社 ふりかえる二十年のあゆみ(昭和60年8月20日発行)
※7.長崎「電車」が走る街 今昔(平成15年6月8日発売 田栗優一氏著 JTBキャンブックス)
※8.日本路面電車同好会 梨森武志氏の調査による


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